2シリーズ グランツアラーに試乗。7人乗りにもBMWらしさは健在か?
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
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BMW内部では、この種のモデルを世に送り出すことに関して白熱した議論が交わされたという。ここで言う「この種の」とは、日本ではミニバン、欧州では「ピープルムーバー」と呼ばれる3列シート車である。
オペルやフォード、あるいはフォルクスワーゲンといったフルラインメーカーであれば、そこにニーズがある限り商品投入をためらう理由はない。しかしプレミアムブランドとなると話は変わってくる。プレミアムブランドとして認められるための第一義的な条件は商品の優秀性だが、それと同じぐらい重要なのがブランドイメージだからだ。「そこにニーズがあるから」と、無計画に商品を投入したらブランドイメージが希薄になるか、最悪の場合破壊されてしまう。このあたりはジュエリーブランドやファッションブランドにも通じる話しである。
グランツアラーはX5に次ぐBMWとしては2番目の3列シート車だが、X5はあくまでSUVであることが主で、サードシートは余ったスペースに座席を置いたに過ぎない。それに対しグランツアラーはサードシートありきのクルマ。こうした「生活感」のあるモデルがBMWブランドに相応しいか否か。社内での議論の末、晴れて登場したのが2シリーズグランツアラーである。
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